時間活用術はほどほどが一番。やりすぎると不快な時間が増えるだけ。

• 限られた時間しかない人生。いつも多動でいるためにいちばん大事なこと。それは、1日の時間の中から「ワクワクしない時間」を減らしていくことだ。
• 「自分の時間」を奪う最たるもの。それは「電話」だ。
• 「他人の時間」を生きるのは自分の人生に対して失礼ではないだろうか。僕は打ち合わせ中も、終始スマホをいじっている。
• 「上司が話をしているときは目を見て聞け」とか「会議中にはスマホをしまえ」と言われても、屈してはいけない。それでクビにされるような会社だったら早く辞めたほうがいい。大事な会議で、あえてスマホをいじる勇気をもってほしい。周りにとやかく言われることを恐れ、「他人の時間」を生きてしまってはいないだろうか？
• 他人にコントロールされている「他人の時間」を生きているかぎり、時間はいくらあっても足りない。自分の好きなことをやる前に人生が終わってしまう。「自分の時間」を取り戻し、1日をワクワクだけで埋め尽くそう。

引用元：東洋経済ONLINE　http://toyokeizai.net/articles/-/174408

電話は時間のレイプ？

LINEやメールなどが発達するにつれてどんどん嫌われものになった電話ですが、嫌がる人達の気持ちは多くの人が理解できますよね。理解の大小の違いだけで。

ただ、何をもって時間が有効と見るかにもよりますよね。急ぎだから短時間で、というときは電話の方がいいわけですよ。その方がこちらも相手も「解決までの時間」は短いわけで。

私も休みの日に大した用事でもないのにかかってくる仕事の電話は好きではないですが、仕事中の電話は「これも仕事」と思ってますし、友達ととりとめもない話を電話でするのは好きですから、異常なまでに電話を嫌う人の気持ちはちょっとわからないです。

有名ブロガーのはあちゅうさんが「電話は時間のレイプ」と言って話題になりましたが、さすがにここまでいくとついていけないですね。言わんとしていることはわかりますが、せめて「電話は時間の引ったくり」くらいに止めてほしかったです。言葉選びが悪すぎます。

会議中にスマホを触われるか？

会議中にスマホを触ることを注意するような会社はやめてしまえ、と言うのはサラリーマンなら誰も理解できないでしょうね。

そもそもそれはマナーの問題で時間を大切にするどうこう以前の話ですし。

ホリエモンは部下が会議中にスマホを触っていても何も思わないということなんでしょうけど、その価値観はなかなか共有できる人はいないでしょうね。私なら確実に注意しますし。

でも、それだけ他人に疎まれることを恐れない生き方はすごいと思います。

時間にストイック過ぎる人は大変

時間活用術に関する本はたくさんありますし、ホリエモンの言う「わくわくする時間を作れ」と言うのはわかりますが、この手の話を聞いていつも思うのは、やりたくないことをしている時間をなくす努力というのは、好き嫌いなく食べる練習ではなく、嫌いなものを排除する練習だと思うんですね。

それはそれですごく大事で意味のあることだと思いますが、最初から好き嫌いなくなんでも食べられる人が結局は一番ハッピーだと思うんですよね。

たかだか電話をレイプと言う方は、食物アレルギーが多い方と同じように普通に生きるのが大変だろうなと思います。

実際にはアレルギーではなく気持ちの問題ですから、普通の生活の中でさぞかし不快な時間が多く、時間活用に熱心になるほどそれは増えるでしょう。

無駄な会議、無駄な飲み会、無駄な電話、無駄な読書、無駄な睡眠、無駄なデート、無駄なゴルフなどなど、アレも無駄だ、コレも無駄だといくらでも言えてしまいます。

何をやるにも時間は必要ですし、それが生きるということですからね。

それで言えば、無駄を排除しようと力むほど、結果的に不快な時間(≒自身が無駄と認定した時間)が増えていき、本末転倒に思えてきます。

「オーガニックにこだわるあまり、昔は普通に食べていたものが食べられなくなり、通常の食事に支障がでる」ことや「行き過ぎた断捨離で、ものが部屋にあることだけでストレスになる」とかも似たようなものでしょう。

突然携帯に来る営業の電話とかはともかく、いわゆる普通の常識ある電話に関しては、レイプされたくらいの不快な気分になるより、受け入れて楽しむ能力を付けた方が「楽に生きられる」と思うわけです。

私も時間は大切にしたいと思っていますが、「時間を大切に！」「無駄を排除する！」は、ほどほどにしておかないと、人生が不快な時間ばかりになるでしょうね。

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