モチベーションで仕事はできない

ビジネス系の本で最もためになった本
私が読んだ本の中で、最も役に立ち、このブログの副題「淡々と飄々といい感じにうまくやる」の元ネタといっても過言ではない良書がこちら。
モチベーションで仕事はできない
作者:坂口孝則
素晴らしいタイトルです。見てすぐに買いました笑
私は昔、バリバリのネットのベンチャー企業にいたこともあります。
今考えても周りの方たちのモチベーション、向上心は凄かったです。
いつも「彼らはなんでこんなにも頑張れるんだろう」と思っていました笑
しかし!
私も真剣にミュージシャンを目指しているときは同じ感じでした。
音楽以外のことをやっている時間は悪いことをしているような気分になるほどでした。
あのときの自分とベンチャー企業の彼らは同じように感じます。
「もっと上にいくぞ」
その一心なので、がむしゃらになってやれます。
しかし!!
所謂、サラリーマンにそのモチベーションを求めるのはほぼ無理だと思っています。
サラリーマンにやる気を求めすぎのはいかがなものだろう
先日、日経新聞にこんな記事がありました。
「熱意ある社員」6%のみ 日本132位、米ギャラップ調査
世論調査や人材コンサルティングを手掛ける米ギャラップが世界各国の企業を対象に実施した従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査によると、日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しかないことが分かった。米国の32%と比べて大幅に低く、調査した139カ国中132位と最下位クラスだった。
企業内に諸問題を生む「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」の割合は24%、「やる気のない社員」は70%に達した。
私の率直な感想としては「そんなものだろうな」でした。
確かにこれは問題ではあるけれど、じゃあ「やる気をだせ!」と鼓舞したところで響かないでしょうし、やる気を出すための施策をやっても持続性はないでしょう。
で、あればこの現実をうまく使えばいいと思うわけです。
私は経営者になる気もないですし、なれる器でもないですが、もしやるとしたら「社員がやる気がなくても淡々とこなせば売り上げが出る仕組み作り」に全力を注ぎます。
基本的にはこれという飛び抜けた能力も、飛び抜けてやりたいことがない「普通の人」がサラリーマンになるものです。
そこに「熱意がないからお前らは~!」を持ち出すのは無理ゲーだと思うわけです。
だからこそ「普通の人が普通に頑張れば普通に儲かるシステム」が必須で、そこで結果を出していくことで仕事にハマリ、好きになると思います。
淡々とこなしている日々の仕事の結果が、大きな利益を生み出したり、誰かに褒められていればそれなりにやりがいや楽しみが自然に見つかりますし、見つからなくてもやり続けれるものです。
残業なしで鬼のように働いてそれでやっとトントンというのは、仕組みから変えないとどうもならんと思うのです。
その意味では経営者の方が読んでも違う読み方ができて面白いかもしれません。
で、
私は「淡々と飄々といい感じにうまくやる」のが一番と思ってます。
ではそれをどうやるか?
その答えがこちらの本にいくつか書いてありました。
印象的だったことは、
- 作者は仕事が嫌いだから仕事のできる人になれた
- 仕事は途中でやめる
- 朝はとにかく手を動かす
この3つでした。
多分、この手の本を出している人で「仕事が好きではない」「モチベーションなどない」というのは筆者くらいでしょう笑
仕事が嫌いでよかった
こちらの本の作者は「仕事が嫌い」と明言しています。
だからこそ「早く効率よく終わらせたい」そうです。激しく同意です。
仕事が好きな人は何時間でもやれます。睡眠も削れます。プライベートも犠牲にできます。
だから効率化が難しくなります。
効率の悪い楽器の練習と無駄な会議は似ている
私はミュージシャンを目指していた頃、「ギターを1日、●時間弾く」と考えて取り組んでいた時期がありました。
プロスポーツ選手によくある指標ですよね。
でもこれはとても効率が悪くなる可能性が高い。
「2時間でこの曲を暗譜する(覚える)」とか目的ありきで時間設定しないとだめなわけです。
プロスポーツ選手の場合は「結果的に」1日何時間になったわけで。
恥ずかしい話、そんなこともわかっていませんでした。
ギターが嫌いな人には目的もなくギターを2時間弾いてろ(持ってろ)と言われたら地獄のような時間でしょう。
でも、好きだとできてしまうんです。怖いことに。
ギター小僧は目的もなくギターを2時間弾いていられます。
これと無駄な会議はよく似てます。
大体、参加人数が何十人だろうが、何百人だろうが、開かれる会議の80%は、3~4人の「仕事好き」が話すというのが定番でしょう。
好きですから、何時間でも会議ができてしまいます。ギター小僧がギターを弾き続けられるように。
さらに会議の場合、タチが悪いのが、参加者が多数います。
私の経験談ですが、ある日の会議後、喋り倒していたAさんが会議後に「まったく、Bさんがいると会議が長くなって嫌だ」と言っててびっくりしたことがありました笑
みんながみんな「目的もない会議を長くやるのは嫌だ」と思っているのに「自分以外の誰かのせいで」と思うわけです。
そして2時間も会議をした、と一定の達成感はあるわけです。「今日も2時間、ギターを練習したぞ!」みたいなことですね。
このように考えると仕事が嫌いな人達だけで
「会議は嫌いだから早く終わらせよう」
↓
「会議の前に意見をまとめておこう」
↓
「てか、意見まとめたならそれをメール回せばよくないか?」
↓
「会議なし」
ということもありうるでしょう笑
ちなみに私は、会議は何も生み出していなくても「仕事をしている感じになる」ので私は嫌いです。
社歴が長くて仕事が少ない人ほど会議をやりたがりますし。。