金持ちコンビニオーナーと貧乏コンビニオーナー
先日、テレビに新堀ギターの創設者の新堀さんの豪邸が紹介されていました。
所謂、スクールビジネスであそこまで成功している人はなかなかいないんじゃないでしょうか。ましてやギター教室で。
私も転職活動をしているときに、某ボーカルスクールに問い合わせたことがありました。
コンビニと似たフランチャイズ契約が必要でした。
当時は若くてフランチャイズというものが何なのかもよくわかってなかったですが、それでも「無理ゲー」と思って辞めました。
フランチャイズ契約と言えばコンビニ
フランチャイズと聞いて真っ先に頭に浮かぶのはコンビニオーナーですよね。
「現代の奴隷」とも揶揄されたり、悪いことばかりを耳にするイメージがあります。
コンビニ店長になってはいけない13の理由
- 販売期限切れ商品の負担
- 人件費の負担
- 水道光熱費の値上げ
- 原価の高騰と利益率の低下
- アルバイトが集まらない
- 優秀な人材が来ない
- レジオペレーションの煩雑さ
- 販売委託・代行業務の非効率さ
- 大金を扱うリスク
- 休めない
- 深夜早朝休日の呼び出し
- コンビニ利用者のモラルの低下
- そして何でも屋へ
引用:http://komadaramaki.hatenablog.com/
いやはや、ものすごいですね。
どれもこれもその通りだよなと納得のいくものばかりです。
コンビニオーナーになりたいと思わない理由3つ
実際にやっている方には大変失礼ですが、私もコンビニオーナーにはなりたいとは思いません。
13もないです。3つです。
- 24時間営業
- 辞めたくても辞められない
- 仕事として軽く見られすぎる
1.24時間営業について
コンビニオーナーっていわば個人経営の小売店ですよ。
24時間やっている個人営業のお店を私は知りません。
深夜のバイトの子が休んだら、眠い目をこすって店長は店舗にダッシュ!なんてこともあるらしいですからね。
ホントに死んでしまうんじゃないかと心配になります。
せめて7:00~23:00とかなら「最悪の最悪の場合、バイトなしでもまわせる」からどうにかなりますが、24時間はどう見ても危険です。
2.辞めたくても辞められない
厳密に言えば違約金とかそれらをどどーんと払えばいいんでしょうけれど、それができない環境の人が大半でしょう。
サラリーマンは「辞めます」といえばこちらが身銭を切ることはなく1~2ヶ月でやめられます。
辞めたい時に辞められない仕事はかなりきついです。
3.仕事として軽く見られすぎている
「レジオペレーションの煩雑さ」は年々、相当難しくなっていると思います。
レジでピッピ、とやっておしまい、という時代は昔に終わって、各種電子マネー、クレジットカード、ポイントカード、メルカリを始めとした提携会社のアレやソレ、電子レンジ、チケット、税金支払いなどなど、「なんでもコンビニで」の時代ですから本当に店員さんはすごいなと思います。
正直私はやれる自信がないです。
カタコトの外国人の方がレジをやっているのを見るとものすごい努力をしているんだろうと思います。
にもかかわらず、
「いざとなったらコンビニでバイトしてでもなんとかやるさ」
「こうなったら深夜にコンビニで働こうかと思っているんだ」
などなど「簡単で楽そうな仕事」に位置づけされやすいです。
バイトとオーナーは違いますが、そうは言っても自分の労働時間の多くを費やす仕事内容が軽く見られすぎるのはあまり気持ちのいいものではありません。
繰り返しますが、私はやれる自信がありません。
それくらい大変な仕事だと思っています。
でも世間的にはかなり軽い仕事にみられがちです。
金持ちコンビニオーナー
そんなコンビニのお仕事ですが、これだけ普及しているということは当然、それでうまくやっている人もいるからですよね。
私の知人がバイトをしていたコンビニでの話です。
そのオーナーは最初の1年は自分が店頭に立って、長時間働いていたそうです。
その中で仕入れや商品レイアウトからコンビニのすべてを学び取り、儲かるためにどうしたらいいかを考え抜いたそうです。
- 利益率が高い商品は入口付近で目立つようにポップを作って箱売り
- お昼どきのお弁当などはわずかに残るくらい発注(完売させない)
- ロイヤリティの低い会社と契約
- 人通りがそれなりにあるところを狙う
こう書くと当たり前のようですが、私は入口付近でどーんと(利益率が高い商品を)販売しているコンビニはあまり見たことがないです。(※イメージのためNGを出しているところもあります)
また、お昼に弁当を買いに行ったら「何もない!」ということも結構経験あります。
そしてコンビニオーナーになったらとにかく「真面目な人」に店長をやらせて、しっかりと教えて全部任せてしまいます。
その方は4店舗をもち、4人の店長を育てあげて、その4人にすべてを任せて、自分は外車にサーフボードをのせて年中サーフィンをしていて時々店舗に様子を見に来ていたそうです。
そして
「おれのようになれ。お前ならできる」
と言います。
「この仕事には未来がない」と4人の店長が思わせたらいけないわけです。
「おれも働かずに好きなことだけやって生きていけるようになれるなら!」と、と店長達は頑張れるわけです。
すごい方ですね。
悪く言えば「薄給で激務をさせている」わけですが、そこに夢があれば頑張れますよね。
だからこそ「夢」ってものすごく危険なものでもありますが。
貧乏コンビニオーナー
こちらは私が直接知っている方ですが、なかなかのものでした。
子供がいる中、仕事を辞めて、転職が思うようにいかず、たまたま雑誌か何かでコンビニオーナー募集の記事を見つけてコンビニオーナーになりました。
金持ちコンビニオーナーが最初の1年間は出来るだけ店頭に立ち、ノウハウを必死で学んだのに対し、貧乏コンビニオーナーは最初からバイトに任せるようにしていました。
本人ももちろん店頭に立ちますが、「バイトの一員として」程度の感覚です。
売り方の工夫を特にせず、ランチタイムに弁当が完売になったら「やったぁ!完売だ!」と喜んでいたそうです。
当然、あっという間に窮地に立たされました。
バイトを全員辞めさせて、昼は奥さん、深夜は本人が店頭に経ちました。
9時~21時、21時~9時の12時間交代です。
夫婦の会話はありません。
休日もありません。
食べるものは廃棄品ばかりです。
そんな日が続いていたある日、ついに奥さんがキレました。
「あたし、こんな人生いやーー!」
橋の上から飛び降りようとして、羽交い締めにして止めたそうです。
当たり前です。
9時~21時まで仕事をし続けるわけです。
子供の顔も見れません。
趣味も持てません。
だからといって収入もありません。
休日もありません。
「コンビニ対応」と言われる通り、お客さんとのやりとりもほとんどありません。
お店から外に出ることもありません。
それは、地獄です。。気の毒です。。
ちなみにそのご夫婦は離婚して、コンビニは廃業となりました。
コンビニオーナーをやった末路は離婚、借金、不健康というわけです。
いやはや、書いているだけでも恐ろしい。。
当然ながら甘い考えで手を出した本人が悪くて、コンビニの大本の組織が騙したわけではありません。
実際にそれでうまくやっている人もいます。
ですが、、
なんというか、やっぱり思うところはありますよね。
安易に手を出すと人生が破滅することを肝に命じてからはじめた方が良いですね。
【追記】
「これからコンビニオーナーをやるならどうするかを考えてみた」という記事も書きました。