これからコンビニオーナーをやるならどうするかを考えてみた

最近話題になったセブンイレブンのオーナーさんの騒動。
その話は衝撃でした。
- コンビニ開始してすぐにドミナント戦略により近隣に同社のコンビニができて売り上げ激減
- 近隣コンビニに人材を取られて家族でまわすことに
- ドラッグストアでバイトをしてそちらの給料をバイトの人件費に充てる
- 売り上げがあがらず、家族も疲弊
- 長男が自殺
- 父は「寒ければ持病の心筋梗塞を起こせる(!)から」と北海道に逃亡
- 家族崩壊、借金地獄
見ているだけで気の毒です。
「セブン-イレブン本部は血も涙もない」店舗乱立で閉店に追い込まれ失踪したコンビニ店オーナー妻が記者会見で訴え
以前に「金持ちコンビニオーナーと貧乏コンビニオーナー」の記事でも書きましたが、私の知人にもコンビニオーナーをはじめて人生が崩壊した人がいます。
厄介な問題
で、
この問題の厄介なところは「本部は騙したわけではない」ということ。
実際に「本部は血も涙もない対応は鬼」等のことは言ってますが「騙された」とは当事者の方々も言っていません。
本部としては規約通りの仕事をしているだけだろ?と言われたら返す言葉もありません。
コンビニオーナーでやっていくのは無理
今回の問題ではっきりしたのはコンビニオーナーはやってはいけない、ということ。
今までも語りつくされていることではありますが、どう頑張っても継続的な利益確保が絶対に無理ということが今回の一件でよくわかります。
なぜか?
ドミナント戦略があるからです。
- コンビニOPEN
- 常連客が付き売り上げがあがる
- 本部が「あのエリア売り上げ上がるぞ」ということで近隣にもう1店舗OPEN
- 売り上げ減少、人材確保が困難に
- 家族で必死にまわすも売り上げはあがらない
- もしあがっても「あのエリアもう1店舗いける」と本部が判断
- さらにもう1店舗ができる
- さらに売り上げ減少、人材確保が困難に
つまり、どれだけうまくやってもいつかはこのループにはまります。
直営店同士なら「A店のバイトが今日休んだらしいから、今日はA店を手伝いに行って」とバイトさんにも言えますが、それもできず、ただただお客もバイトも奪い合いとなるならきつすぎます。
当然、他社もいますから、自社の食い合い+他社との奪い合いですから孤立無援の戦いになり、どう考えても明るく前向きになんてやれません。
「金持ちコンビニオーナーと貧乏コンビニオーナー」で書いた金持ちコンビニオーナーさんも経営していたすべての店舗を手放したそうです。
理由は知りませんが、ドミナント戦略、他社の参入があったことは容易に想像できます。
・・・ということで、コンビニの無人化はこれからどんどん進むでしょうね。働き手がいなくなりますから。。
これからコンビニ経営をするなら
そんな中、ふと思ったのは、もしこれからコンビニやるなら、全部amazon等で買って並べた方がいいんじゃないかということ。
もともとコンビニは価格の安さを売りにしていません。
となれば、例えば通常のコンビニで売ってないようなカップラーメンやお菓子に大量に安価で購入して上乗せした価格で店頭に並べる方がまだやりやすい気がします。
差別化ができますし、店頭商品の交換も簡単です。
当然、営業時間は7:00~23:00程度までです。
年中無休でやる必要もありません。
経営が難しくなったらすぐに辞められます。
KALDI的なお店になりそうですが、そこはあくまでもコンビニの路線にします。
これなら相応の大変さもありますが、それなりに需要があり、楽しく商売ができそうな気がしません?
お客様からアンケートで仕入れてほしいものを書いてもらって、それを仕入れて店頭に並べるとかいろいろと工夫もできます。
居酒屋版ですでに近い形でやっているお店もあります。
メニューのうち25品は他店から厳選、自前は5品。仕込みの大半はパソコンで完結し、厨房は5品だけつくればいいので「店側は心の余裕ができる。月替りメニューの開発やサービスを磨き上げることに、余裕をもって取り組めるようになり、結果的にお客様のためになる」と大久保はいう。
調べたら「個性的なコンビニ」なら結構ありますね。
ネットで何でも買えるようになったがゆえに店頭販売の小売り業はどんどん難しくなっていきますが、「値段は高めだけどその場ですぐ購入できる」「様々な商品を歩きながら見れる」コンビニ的なお店は小売りの中でも結構面白いのではないでしょうか。
商売ですから、当然そう簡単なことではないですが、少なくともセブンイレブンのオーナーになるよりはずっとおすすめだと思います。
まぁ、これがうまくいったとしたら結局、一番おいしい思いをするのはamazonですけどね笑