子供に勉強系の習い事をさせたくない理由

昔からの友達が子持ちになるにつれて、会話も子供の話が増えました。
その中でよく話題に出るのが「習い事何やらせる?」というものがあります。
で、
どうやら私の考え方は少数派なので、それを書きます。
幼い時に勉強ができる子供になってほしくない
周りをみると、小学校に入る前から英語を習わせたり、スイミング、ピアノ、などなど何かしら子供の将来のために、と習い事をさせている人が多いです。
子供が楽しんでいれば全然良いと思いますし、適正を知る意味でもとてもいいと思うんです。
だから全部を否定する気は全くないです。
が!
私はちょっと「勉強系」をやらせるのは抵抗があるんですよね。
小さいころの習い事はちょっとやれば習い事をしていない子達よりも、あっという間に得意になれます。
言わば優位に立てるわけです。勉強でもピアノでもダンスでもなんであっても。
でも、それで他の子よりも優位でいられるのってせいぜい小学校の間くらいだと思うんですね。一部の天才を除いて。
私の遺伝子を持つ息子は多分天才ではないと思いますし笑、本人が「○○習いたい!」というならもちろんやらせますが、例えば英語が小学生で中学生くらいわかってても、中学になったら周りも勉強しますから確実に追い付かれます。
そのときには高校生レベルだとしても、テストは100点以上はとれないわけで、学校の成績だけで見たら高校レベルだとしてもあんまり意味がないんですよね。
で、
一番大事なこととして、人は成長中が楽しいんですよ。
- 昨日出来なかったことが出来るようになった
- 前回100位だったのに、今回は60位になった
- 補欠だったのにレギュラーになれた
とかですね。
こんなしがないblogでもアクセス数があがると、おっ!と思うのも然りです笑
学生がスノボにハマるのも、大人がゴルフにハマるのも、初日は何もできなかったのに3日程度でメキメキと成長を感じられるからですよ。
反対に、最初に1位だと、もうそれ以上はないですし、いかに1位を死守するかになります。
そして、2位になったら「転落した」ことになります。
100位だった子が2位になったら本人はもちろん、周りも笑顔です。
1位の子が2位になったら本人はもちろん周りもがっかりします。
さらに言えば「親の期待にこたえられなかった」と子供が思うかもしれません。
2位なのにそんなことを思ってしまってはあまりに悲劇です。
で、
勉強に特化して言えば、そうはいってもたかだか学校の勉強のことなんですよ。
社会で役立つことなんてほとんどないですし、どちらかと言えば新しく何かを学ぶ楽しさとか、努力には対価があることを知る機会の方が大事なわけです。少なくとも小学生のうちは。
なので、小学校の勉強においては100位からのスタートにさせてあげたいです。
なんで100位なのか、成績が悪いかは簡単です。
「勉強してないから」
です。
そういう、言い訳のスペースがあった方が人生はラクです。
で、勉強したら前述の成長(努力の対価)を感じられるわけですよ。
その方が勉強でもなんでも好きになってくれる気がするんです。
だから・・・
私は息子には小学生までは元気で明るいアホちゃんでいてほしいです笑
同級生の実話
小学校低学年のときにA君という子がいました。
A君は公文をやってて、その時すでに中学校の数学を勉強していました。
ケタ違いに計算が早く正確で、テストではいつも100点でした。
よく覚えているのが、登校すると前日のテストが各自の机に裏返しで置いてありました。(今考えるとすごい渡し方笑)
A君が登校し、教室に入るや否や「そこにいる100点君!君がいるのはもうわかっているぞ!(テスト用紙をめくる)ほうら!」と大声でやっていました。
私も公文をやったことがあるのでわかりますが、公文をやっていたら小学校低学年の算数なんてあまりにも簡単です。
100点を確信しているのは無理もありません。
テスト中も、ものの5分で終わらせてそれを周囲にアピールしていたほどでした。
つまり
- 勉強できる俺
- 計算が早い俺
が、彼の誇りだったわけです。
小学校高学年になると、中学受験の予定がない私ですら(?)公文にいきました(当時は流行っていました)。
それこそ中学受験の子達は塾に行き、弁当を2食持って夏期講習なんてこともしてました。
塾に行かない私にも「○○君が全国模試ですごかった」「○○さんが塾のテストで満点とった」などを耳にすることがありました。
クラスが変わったこともありましたが、A君の話を聞くことはありませんでした。
彼はそれなりに良い中学に入学しました。
とはいえ、過去の彼の凄さを知っている私からすると「え?あの数学の天才(←といっても小学校低学年まで)のA君が○○中学なの?」という感じでした。
それから数年後。
A君は私立中学に行きましたから近況を耳にすることがありませんでした。
高校生になったあるとき、街中でタバコをふかして歩くA君を見かけました。
高校生でたばこを吸うのは当時はわりと普通のことでした(たばこは二十歳から!)。
しかし、A君の小学校のイメージとたばこがどうしても結び付きません。
そしてそれからさらに何年かしてから、学校をやめたこと、引きこもりがちなことを風の噂で聞きました。
・・・巨大な妄想かもしれないですが、私は前述の1位から転落していったことが関係あるように思えてしまいます。
正直、運動はできず、背も低い子でしたから、勉強(特に算数)ができるというのは大きな自信だったはずです。
例えばこれが音楽などの点数がつきにくいジャンルのものならまだいいのですが、勉強は露骨に点数・順位が出てしまいます。
周りより早く勉強していたから成績が良かっただけで、周りが同様に勉強しだしたら、追いつかれてしまい、そこまで突き抜けた特技ではなくなったわけです。
もちろん、すべてが幼い頃の公文のせいだけではないと思います。
が、
最も自信があり、他の人よりも秀でていると思っていたものが崩されるのは堪えるものです。
・・・引きこもりって「小さいころから内向的で・・・」みたいな人達だけではなくて、「元々勉強できた」「元々リア充だった」ってタイプで「転落していった人」も多いのではないでしょうか?
まとめ
大げさに言えば・・・
- 幼いころの習い事(特に勉強系)は、転落体験の下準備をすることになる
ですね。
勉強は中学生からしてもらって、100位からグングン順位があがる楽しさを経験させたいです。
・・・もしそれでそのまま勉強しないアホな子になったら??
人に迷惑をかけずに明るく楽しく生きているなら、それはそれで全然いいと思います笑